拡張型心筋症の兆候はあるのでしょうか?
どんな異変が体に起こってくるのでしょう?
今回は実際に拡張型心筋症になった管理人の経験に基づき、その前兆かもしれない体調の変化や異変について整理してみました。
拡張型心筋症は進行性の病気なので早めに見つかれば治療の時間が増えQOLの改善も望めます。
心臓の負担がどの程度あるのかを調べる方法(NT-proBNP)についても記載しているので参考にして頂けたらと思います。
※体調不良や体の異変を感じている場合はすぐに医療機関を受診してください。
造影CTで心肥大があった
【拡張型心筋症発覚のおよそ10ヶ月前】
体重が激減してきたのが心配で大腸に問題があるんじゃないか?と思った私は大腸内視鏡検査を受けることにしました。
結局大腸内視鏡検査では4mmのポリープがあっただけで特に問題は無く、体重減少の原因を探るために腹部の造影CTを検査機関で受けました。
結局内臓系には問題がなかったのですが、その時撮影したCTの画像で心臓が少し写ってました。
心臓が肥大しており心胸郭比が60%程度ある様子が確認できます。
こちらのCT画像では左心室が大きくなっている様子がわかります。
心臓のところを拡大してみました。
左心室が拡大しており心筋が薄くなっている感じがおわかり頂けると思います。
拡張型心筋症の確定診断が出る10ヶ月ほど前でこんな感じだったので、兆候と言うかもう心肥大してて、何だったらこの時心臓が肥大してますねと言って貰えたら、この時点で心不全の症状が出てしまう前に病院に行けたかも…
と、ちょっと思ってしまいますが。
心不全で入院してしまうと心不全のグラフがガクンと落ちちゃうので、出来れば早く発見出来て入院とかしないようにした方が好ましいでしょうね。
※画像は日本心臓財団より引用
心不全は一度発症して入院してしまうと、その後悪くなる一方で好転しないので、とにかく早め早めの治療が予後を良くします。
レントゲンで心肥大があると言われる
【時期は正確には覚えてません】
何年前くらいか正確に覚えていないのですが、健康診断で胸部レントゲンを撮った後に検査技師の方が「心肥大がありますね」と言ってくれたことがあります。
その時はあまり気にしてなかったし、検査技師の方もすぐ病院に行ったほうがいいなどとは言わなかったため、何もしませんでした。
ネットで心肥大を少し調べた記憶がありますが、スポーツ心臓とかで心臓が肥大する事があるくらいのことしか検索せず、まさか拡張型心筋症に繋がるとは思ってもみませんでした。
上記のCTのような状態がその数年前から分かっていたかもしれません。
体重が減る
【拡張型心筋症発覚のおよそ2年前くらいから】
それまで80キロくらいあった体重が5、6キロ落ちてきました。
50代になって太ってくるなら何となく分かるけど、逆に痩せてくる、体重が減ると言うのが何となく心配で、結局前述のように大腸内視鏡検査を受けました。
原因は分かりませんでしたが、もしかすると心臓が弱っているのが要因で筋力が低下してきたのかもしれません。
筋肉が落ちたと感じる
【拡張型心筋症発覚のおよそ2年前くらいから】
体重が減ってきたのと同時に筋肉量が減ったなぁ、と感じていました。
特に感じたのがトイレの便座に座った時です。
以前は痛いとは感じなかったのが、便座に座るとお尻からももの裏が痛いんです。
最初は筋肉痛か何かか?と思ったのですが、よく考えてみると太ももやお尻の筋肉が減ってることに気付きました。
骨が便座に直接当たってるような感覚です。
それまでは筋肉があったから、そのような感覚はありませんでした。
また、ふくらはぎの筋肉も少なくなって、以前はしっかりした感じだったふくらはぎがプルンプルンな感じになってしまい、何だか贅肉しかないような足になりました。
筋肉量低下が先か心臓の具合が悪いから筋肉が減ったのかは分かりませんが、特にふくらはぎは第二の心臓とも言われるので、関係性はあるかもしれませんね。
手足が寒い、冷える
【拡張型心筋症発覚のおよそ10年前くらいから】
30代の頃から割りと寒がりで手足が寒かったです。
40代になるともっと寒くて冬がキツくなりました。
特に冬の足は寒くて寒くて冷たくて、靴下を何枚か重ねて履いたりしましたが、それでも寒くて温かい室内履きを買いました。
これ結構高いんですけどあったかさは抜群。
40代の頃に購入したのが何年か履いてボロボロになってしまい、今回拡張型心筋症が分かってから新しくリピート購入しました。
寝るときに足が寒くて冷たくてなかなか寝られません。
電子レンジでチンして暖かくなる湯たんぽを使って冷たさをしのぎます。
更に足首にはレッグウォーマーを付けてると足の寒さが軽減しました。
手も指先が冷たく、パソコンのキーボードを打つ時とかも動かし辛くなるので、指先の空いてる手袋を買いました。
とにかく手足は寒く冷たいです。
夏になっても、今度はエアコンが効くと手足が寒くなります。
体は暑くて汗が出ますが指先は冷たくなります。
なかなか面倒な体になっていました。
疲れやすい、疲れが取れない
【拡張型心筋症発覚のおよそ10年前くらいから】
運動をしたあと、疲れやすい疲れが取れないと言うのが日常でした。
小学校の校内バレーボールとか、普段でも自転車でサイクリングに行った後とか。
疲れがすぐに来る感じでした。
更にその疲れがなかなか回復ぜず…
筋肉痛は3日後くらいがピークになると言う不思議な現象が続いてました^^;
例えば土曜日に運動すると日曜はそんなでもないのですが、月曜火曜になると筋肉痛がひどくなってきて水曜辺りがピークと言う…
加齢が原因かもしれませんけど、そんな感じでした。
高血圧
【拡張型心筋症発覚のおよそ20年前くらいから】
30代くらいから健康診断で必ず言われてたのが血圧が高いことでした。
140/90くらいだったですね^^;
まだ若かったので食事や飲酒もだいぶイケイケだったと思いますし喫煙もしてました。
タバコは2009年に完全に止めるまで吸っていましたが禁煙してからは一度も吸ってません。
喫煙歴は20年1日2箱くらいでした。
残業後の夜食でラーメン屋に行ったり、濃い味付けが好きだったり醤油やソースを沢山かけたり…
今考えれば塩分摂取量もとても多かったと思います。
すね毛が薄くなる
【拡張型心筋症発覚のおよそ5年前くらいから】
元々体毛は毛深いほうで、すね毛もかなり生えていました。
しかしある時気付いたら何だか足首の辺りのすね毛が減ってきていました。
その後段々すね毛の生えているエリアが減少し、密度も薄くなってしまいました。
ただの加齢かもしれませんが、血液循環が悪くて毛が抜けやすくなったりするのかなとも思いました。
足だけでなく腕、手の体毛も薄くなってきています。
首筋の脈がドクドクする
【拡張型心筋症発覚のおよそ半年前くらいから】
左の首筋の脈がドクドク動く感じがして夜気になって寝れないんです。
これが何を示していたのか全然分かりませんでした。
今でも症状は続いています。
右側は何ともないんです。
なので寝返りも右だけ。
左に寝返ると脈が気になって寝れません。
右心不全の症状の中に頸静脈怒張というのがあるみたいですが、それとは違うのかもしれませんが左心不全が慢性化すると右心不全になるかもしれないので注意しなきゃと思います。
まとめ
拡張型心筋症の兆候になりそうな事例を体験をベースに紹介しました。
これらが全て病気の前兆になる訳ではありませんが、この様な症状や異変を感じたら何かあるかも?って考えてみるのもいいと思います。
歳をとってくると加齢が原因だよなって思いがちです。
でも加齢だけでは無い場合があるかもしれないのです。
特に心肥大があるとか、体重が激減してきているとかは加齢が原因ではないかもしれません。
手足が冷えるのも加齢だけが要因ではないと思います。
拡張型心筋症の前兆は注意していたら分かるかもしれません。
直前の症状はこちらの心不全の症状をご覧ください。
早めの受診がおすすめ。郵送検査も利用できる!
思い当たる物があったら早めに病院に行って血液検査してNT-proBNPを確認してもらいましょう。
NT-proBNP(ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント:N-terminal pro-brain natriuretic peptide)は心臓が出すホルモンで心機能が低下し心臓に負担が掛かると血液中に分泌されます。
数値が高いほど心臓の負担が大きいことになります。
特別な血液検査ではなく、通常の血液検査で検査できるので心不全の状態を確認する指標の一つになっています。
NT-proBNPの値だけで拡張型心筋症やら心不全の状態が全て分かる訳ではありませんが、正常値内であることが当然望ましいです。
とは言え病院に行ってNT-proBNPを調べたいと思っても、なかなか病院に行けませんよね^^;
特に働き盛りの忙しい方なら尚更です。
でも、最近では郵送でNT-proBNPを測定出来るサービスもあるようなので、そういった物を利用すれば病院に行かなくても測定出来ます。
早めに心臓の具合が分かるといいですね。
※体の異変を感じてる場合はすぐに医療機関を受診してください。
コメント